私とカートゥーンと鈴と。: バクテリアウォーズ Osmosis Jones

バクテリアウォーズ Osmosis Jones

バクテリアウォーズ Osmosis Jones
2001 (米) (PG) 56/100

 90年代前半で築き上げられたディズニーの黄金時代での活躍を見た映画会社達は、こぞって自社のアニメ部門を創設していった。そのうちの一つが【ワーナー長編アニメーション部門】通称"WBA"である。このWBA、技術力ではディズニーに負けず劣らずの質を誇っていたのだが、宣伝が余りにも下手だった。しかも第二作目『魔法の杖キャメロット』で興行・批評共々大失敗したことで、それ以降の作品は制作費さえ稼げないほど客入りが酷かったのであった...
 今回は、そんな悪い影響をもろに受けた作品です。

予告編

ストーリー
 妻を病気で無くした冴えないシングルファーザーのフランク。動物園の飼育員として娘と猿を見ていた時、なんとその場で落とした卵を洗いもせずに食べてしまったのである。その頃彼の体内(通称"フランクシティ")では、凶暴な炭疽菌のスラックスが街全体を破壊へ追い込もうと計画していたのであった...




感想
 アニメと実写の使い分けの中でも取り分け珍しい部類の作品だと思う。身体の中を一つの強大な都市という世界観を構築しただけでも素晴らしい。人間の体内に潜む汚いもの(鼻水、ニキビ、おなら等)をありのままの汚物として表現せずに、ダムや路地裏・低所得者地域といったものに置き換えているのもプラス。題材が汚いと感じる人も居ると思うけど、体の中に汚物が無いなら物語が成立しないでしょ。

 また、血管を道路、市長を自分の意志、脇部分をサウナ場にするとった、都市にあうように組み込んだ描写はどれもユニーク。最近だと、感情が個々の意思を持って行動するアニメ『インサイドヘッド』があったけど世界観だけならこちらの方がウワテかも。

 登場人物やアニメーションは特に良かった。よくある相棒物のドラマの配置にガチガチの風邪薬と収縮自在に体を変えられる白血球を組み合わせたのもグー。文字通りの"お固い"真面目君と"柔軟性のある"チャラ男だし。また、実写部分ではビルマーレイが駄目男を熱演。彼の演技も素晴らしかった。

 駄目だったのは、シーン切り替えと日本語吹き替え版がないこと。その鮮烈な世界観に浸らせておきながら、突然実写やアニメに切り替わるのが残念で仕方なかった。また、主人公のオジー演じるクリス・ロックのマシンガントークは、どう考えても字幕に入り切らない。TVアニメ版のキャストでの吹替版が欲しいところ。
 
 不健康な方なら目を背けたくなるような身体を、よくもまあここまで魅力的に描きたなあと感心した一作でした。なお、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが題名のバクテリアウォーズはスター・ウォーズ、原題のOsmosis Jonesはインディー・ジョーンズのパロディです。

アマゾンビデオでのみ字幕版が配信中 レンタル落ちなら字幕版DVDもあり。

  

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