私とカートゥーンと鈴と。: レックス・ザ・ラント Rex the Runt

レックス・ザ・ラント Rex the Runt

レックス・ザ・ラント Rex The Runt
1998、2001 (英) 90/100

 元となるのは、ひつじのショーンや快適な生活で監督を務めたリチャード・ゴルゾワスキーによる1989年の短編『アイデントの正体』"Ident"に登場する一匹の犬。そこから派生した2編の短編が直接の原作となる。パイロット版ともいえる短編では、TVアニメよりも"主人公が体験する世界"を強調させており、不条理な世界の不気味さは負けず劣らずのもの。特に、キャラクターの造形の無骨さが、より鮮烈なシュールさを生み出している。


 


簡単な人物説明
レックス・ザ・ラント(Rex the Runt)右から二番目 声優)平田広明
主人公兼ナレーター。リーダー的ポジションだけど騒動の火種はだいたいこいつのせい。発明品で有益になったことはない。

ウェンディ(Wendy)左から二番目  声優)安達忍
紅一点。吹替版の演技でセクシーに聞こえる時もあるけど、4匹の中では一番凶暴。

バッド・ボブ(Bad Bob)右端 声優)立木文彦
駄目なオッサンの典型例、メシマズ・メタボの茶色い犬。悪いやつではないけれど、かなりいい加減。

ヴィンス(Vince)左端 声優)樫井笙人
所謂プルート。ペットのように飼われている犬。特殊な病気持ちでTPOを弁えずに躊躇なく歌い出す習性がある。


日本語版OP


予告編(シーズン2)






 
 「やあ、僕レックス。レックスの世界にようこそ。」 教育番組のような優しい印象を子供達に"敢えて"持たせる導入から本編は始まる。彼らに待ち受ける出来事の数々は大半が思いつきで展開する日常の集まりだ。しかし作り手側は、その場面一つ一つが常軌から逸れると以下に珍妙で不可解になるのかを上手く描いている。特に粘土そのものが関わるギャグは斬新なものが多く、ハズレが少ない。

 架空の世界でなく現実のイギリスを舞台にしており、実写映像による背景はリアリティ・ショーを彷彿とさせている。その要素が怪奇現象やお宝探し、宇宙飛行といった現実離れしたものに混ざり合い、なんともいえない雰囲気を醸し出している。そのため、実写を融合させた映像は安易なウケ狙いが多いが、本作には逆にしっくりとはまっている。

 世界最高峰のクレイアニメ技術を持つスタジオだからできる芸当も様々。登場人物が粘土状に液体化・暴行や銃撃を受けた際のアニメーションと通常のものを比べると明白だ。

 性的な表現も極端にグロい表現も本作にはないが、子供をメイン層に製作したとは思えないほどカルトなネタ満載で中流家庭の生活感も全開のため、むしろ大人に勧めたい。幻覚を連続で見続けるようなシュールさ、世にも奇妙な物語でオチの意味に気づいた時のような恐ろしさが、一話ごとに存在する不思議な作品。

 後、余談だけどDVDの販売元はよく"ハッピーワンコ劇場"なんて副題付けたな....

日本語版はシーズン1のみあり 海外版DVDあり
 

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