私とカートゥーンと鈴と。: ラテン・アメリカの旅 Saludos Amigos

ラテン・アメリカの旅 Saludos Amigos

ラテンアメリカの旅 Saludos Amigos
1942 (米) 45/100 キャラ人気だけは異常に高いオムニバス作品

監督 ノーム・ファーガソン
脚本 ラルフ・ライト、ハリー・リーブス
製作 ウォルト・ディズニー
出演者 ジョゼ・オリヴェイラ、フレッド・シールズ、フランク・グラハム
音楽 エドワード・H・プラム、ポール・J・スミス
撮影 ボブ・ブロートン

 白雪姫やピノキオ、ダンボ、バンビといった大作の製作によるアニメーターのストライキ、第二次世界大戦の影響(特に欧州での業績不振)で財政難に陥ったディズニーに救いの手が。米国政府による南米諸国に向けた親善映画の製作の誘いを受けたのです。これに対しディズニー社は、政府がロケハンと映画の製作費用を全額負担するという条件で承諾。そして、出来上がったのが、これ。娯楽作品というより、実写とアニメが混ざった南米諸国の観光ビデオとして見ると楽しめます。

予告編

作品構成

ドナルドのアンデス旅行

 ボリビアとペルーにまたがるチチカカ湖に飛んだスタッフのスケッチから始まる短編。ドナルドダックがチチカカ湖周辺を旅し、葦の船バルサ、気取り屋のラマといったインカの風俗に触れます。短編では珍しくドナルドはあまりキレません。

小さな郵便飛行機ペドロ

飛行機での移動中に描かれたスケッチから始まる短編。父母の体調不良のために、代理の配達を引き受けた郵便飛行機の子供ペドロ。初めてアンデス山脈を越えて郵便を運ぼうと試みるも、魔の山アコンカグアの脅威に苛まれ...

グーフィーのガウチョ

アルゼンチンでのガウチョ文化に触れたスタッフのスケッチから生まれた短編。
 グーフィーの教室シリーズ in アルゼンチン。テキサス州のカウボーイが南米に飛ばされ、南米版カウボーイ・ガウチョのいろはをその身をもって解説してくれます。肉を頬張るシーンや、ダチョウの追跡シーンは必見。

ブラジルの水彩画

 ブラジルに飛んだスタッフのスケッチから生まれた短編。アニメの筆から次々にブラジルの自然や風俗が生まれ、そのスケッチから大半の視聴者の一番のお目当てホセ・キャリオカが誕生。始めは異文化交流のような会話(英語・ポルトガル語が混合)から始まり、ホセによるリズミカルなサンバの夕べへ誘われて.... 




感想
 筆で文字を書いていくように、背景やキャラクターに色づきつつ徐々に出来上がっていく様子はまさに魅惑の世界。特に、イッツ・ア・スモールワールドを担当した女性デザイナー、メアリー・ブレアによるスケッチは見ていて惚れ惚れしました。
ただ、オムニバス形式・親交を深めるべく制作されたものということもあって終わり方はあまりにそっけないです。又、キャラ人気の高いホセ・パンチートも出番自体はあるものの、スペイン語(原語)で話すことが多く日本語で話すことは殆どありません。その分、事実上の続編『三人の騎士』ではバンバン話します。

 尚、映像媒体自体は一応売られていますが... 2017年11月現在ディズニー公式ではない500円のパブリックドメインDVD(日本語字幕のみ)しか存在しません。そのため、山寺宏一氏や中尾隆聖氏、大平透氏など声優陣の名演技が聞きたい方は、ディズニー・チャンネルでの再放送を気長に待つか、録画したテープを知り合いから借りるしかありません....

南米諸国、そしてディズニーの歴史的資料として、是非おすすめしたい一作。

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