私とカートゥーンと鈴と。: サムアンドマックス Sam and Max hit the road

サムアンドマックス Sam and Max hit the road

サム・アンド・マックス
Sam and Max:Hit the Road
1993 (米) ルーカスアーツ PC
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あらすじ

  •  首長族の娘トリクシーが何者かに誘拐され、ビッグフットのブルーノ君も見世物小屋から逃げ出しどこかへと消えていってしまった。その依頼を引き受けた犬のサムとウサギのマックスは事件を解決するためにアメリカ全土を駆け巡るのだが...
左)サム 右)マックス


登場人物

サム Sam

 スーツ姿のクールな雄犬。一般常識はそれほど無いのに会話中の知識量は膨大なやつ。マックスとは対等な関係を保てているものの、時には武器として、時にはケダモノのようにマックスを扱う。捜査が行き詰まったり、思い通りにことが運ばないと感情を抑えられないこともあるけど、マックスのおかげで辛うじて平穏は保てている。結構ドS

マックス Max

 何をしでかすか判らないサムの相棒。精神状態が少しキているせいか、悪党に対する制裁は結構度を越している印象。長話は大嫌いで時折サムの発言にうんざりするものの、時には相談に応じる彼の一番の理解者。サムを必死になって護ろうとする一面もあり、意外と可愛い。サムのストレスボール


 デイ・オブ・ザ・テンタクルと同時期に発売されたルーカスアーツ作品。スティーブ・パーセルが幼少期の頃から書き溜めていた自主制作のコミックが直接的な原作。貧相な路地裏に探偵事務所を構える二匹のコンビ、サムとマックス。実務は私立探偵と大差ないのにフリーランス・ポリスと名乗る彼らは、様々な解決策で事件の捜査に挑んでいく。

 フィルム・ノワールをリスペクトしたような虚無や閉塞感を終始漂わせるイベントや世界観こそあれど、そこを敢えて非現実な暴力や茶目っ気ある展開でスランプスティックコメディへと変化させてしまう。お隣さんの痴話喧嘩(?)の惨劇を見届ければ、トドメの一撃を喜んで食らわせたり、遊園地の裏側を除く為に我が身を犠牲にして電気系統をお釈迦にするマックス。彼の狂気を制御しつつ、冷静沈着を装うサム。

 "そんな馬鹿な"と唖然とさせる演出を絡ませて、無駄に頑丈で存在感が抜群のアメ車でアメリカ全土を駆け回る。刺激的で爽快感のある彼らの活躍は一見暴力的。だが、血液や臓物の香りはなく、人畜無害なカートゥーンバイオレンスに落ち着いている。とはいえ、そのジョークセンスは可愛らしい外見とは正反対のブラックさ。行動原理自体が無秩序なのも相まって、その破壊力は凄まじいものばかり。

 おまけ要素として盛り込まれたミニゲームを除外すれば、俊敏な操作を要求される場面は皆無。3Dゲームが一般化した現代でリアル志向の箱庭を駆け回るのに疲弊した人には最適だろう。

 大衆文化のパロディを存分に吸収して吐き出された台詞の数々は、とにかく捻くれている。中世英語や有名映画、古典的なことわざ、クリエイター同士の内輪ネタなど引用元を最大限に活かしたものの、全容を理解するのは到底無理。英語圏の人間でもオチの説明を要求しかねないのが少々惜しい。但し、それらの洒落た会話にはゲームの進行に関わる台詞はなく、気軽に聞き流しても大して問題はない。その分会話の文脈を把握した時には得も知れぬ開放感が味わえるだろう。

劇中の会話の例。
"Gratuitous acts of senseless violence are MY forte!"
"I haven't seen that much twine since that night in Tokyo in '68."
"It's places like this that make me wish I were a Canadian."
"I hope you know that watching too much TV is super bad for the eyes."

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