私とカートゥーンと鈴と。: キャッツ・ドント・ダンス Cats don't Dance

キャッツ・ドント・ダンス Cats don't Dance

キャッツ・ドント・ダンス Cats Don't Dance
1996 (米) 70/100
監督 マーク・ディンダル
脚本 ロバーツ・ガナウェイ
   クリフ・ルビー
   エラナ・レッサー
   テレサ・ペテングリ
製作 デヴィッド・カーシュナー
   ビル・ブルーム
   ポール・ガーツ
製作総指揮 デヴィッド・J・スタインバーグ
   チャールズ・L・リチャードソン
   サンディ・ラッセル・ガーティン
音楽 スティーヴ・ゴールドスタイン
   ランディ・ニューマン

予告編

ストーリー
 舞台はハリウッド黄金期の30年代。映画スターになる夢を持つ猫・ダニーは、大きな成功を夢にみて、憧れの地ハリウッドにたどり着く。芸能事務所に乗り込み、撮影に意気込む彼がそこで目にしたのは、未来も希望もなく不当に扱われる動物たちが大勢いる映画スタジオでの悲惨な現状だった...
 製作は、タイムワーナーの部門のひとつ、ターナー長編アニメーション(TFA)。マコーレー・カルキン主演の実写+アニメ合成の読書奨励映画『ページマスター』や、芸能人主導のコメディアニメローバー・デンジャーフィールド』等の子供騙しに近いものを製作したスタジオの中では、唯一まともに観れる作品。元々本作は、マイケル・ジャクソン主演の実写+ルーニー・テューンズによる長編として企画が始動した。ところが、マイケル・ジャクソンの性的虐待疑惑で企画が中断してしまう。その後製作が再開されたものの、ルーニー・テューンズの実写映画という要素は、バスケ選手のマイケル・ジョーダン主演の『スペース・ジャム』に受け継がれた。

 その結果、本来使用するはずだったミュージカルアニメの脚本だけが残った。このような背景から、全てのキャラクターがルーニー・テューンズ調のデザインに統一されている。



ダーラ・ディンプル⬆⬇
 主人公のダニーは退屈だ。無個性ではないが、目標に向かって疑いなく突き進む真人間な性格が"王道"過ぎるのだ。逆にそれ以外のキャラクターは、かなり強烈だ。特に悪役側の二人、可愛さを通り越して恐ろしさを秘めたスター子役のダーラ・ディンプル、そして巨大なゴリラのような巨体を持つ執事のマックスは存在感は絶大。
 悪巧みの表情はどれをとっても滑稽でいて、絶対的存在だと惜しげもなくアピールしているのが堪らない。『タイニートゥーン』のエルマイラが極端な動物嫌いへと変貌したら、間違いなく彼女の姿に変貌するだろう。また、大人向けの際どいジョークを取り除かれているため、ルーニー・テューンズとは少し違った印象を受けるかもしれない。




 舞台となるハリウッドはミュージカル映画『風と共に去りぬ』が流行した1939年。この世界では、動物たちは映画スタジオから不当な扱いを受けている。この描写は時代背景を考慮するとネイティブアメリカンや黒人、アジア人の隠喩だろう。主人公が初めて出演した『ノアの方舟』の劇での冒頭、MGMのライオンをオマージュした象の登場からはそれが強く伺える。

 それでも結果的には、動物を邪険に扱う人間よりも、自分自身の才能の無さが俳優人生に大きな脅威となっていることを示す内容で、決して『シンデレラ』のように逆境に耐えれば幸せになるなんて締めくくりにはしていない。ここらへんの教訓は子供達にも打って付けだ。


 原語版の演技自体は苛立たせる声色のキャラクターもなく無難に観れるが、日本語吹き替え版は特に良い。 主人公を務めるのは『パワーパフ・ガールズ』で市長役を務めた『ごきげんよう』でお馴染み小堺一機。 ヒロインのソーヤーは圧倒的歌唱力を披露する高乃麗。そして、悪役のダーラはリサ・シンプソンズ、タイニートゥーンのエルマイラでお馴染みの神代知衣。その他多数。

 音楽担当はピクサー映画でおなじみのランディ・ニューマン。本編に相応しい明るくリズミカルで、本編のテンションにあった音楽の数々。複雑な単語を無くした大変シンプルな歌詞と、舞台音楽家だった彼の経歴がフルに活かされた作品の設定が見事に絡み合っている。

 そして、ミュージカルシーンは文句なしの出来。コメディ中心のミュージカルアニメとしては本作品が一番心から楽しめるかも。動物たちの滑らかに動く毛並み、鮮やかで温かみのあるスタイリッシュな作画、縦横無尽に暴れまわるキャラクターたち、どこを取っても素晴らしい。照明の構図や彼らの傍若無人なアクションは、(当時の)現代版ルーニー・テューンズと定義しても過言ではない。

 個人的にはミュージカルシーンは英語版よりも日本語版のほうが出来が良いと思う
 
VHS販売、オンライン配信(字幕版のみ)有
キ◯メ◯ットのBluray出す余裕あるならこっちも出して...
   

0 件のコメント:

コメントを投稿

人気の記事