私とカートゥーンと鈴と。: Father Christmas さむがりやのサンタ/サンタの楽しいなつやすみ

Father Christmas さむがりやのサンタ/サンタの楽しいなつやすみ


さむがりやのサンタ/ファーザー・クリスマス
Father Christmas
([1974:絵本/1991アニメ93/100

 原作はレイモンドブリックスの絵本、もといグラフィックノベルの2作品。『さむがりやのサンタ:Father Christmas』と『サンタのたのしいなつやすみ:Father Christmas Goes on Holiday片方は人間味のあるサンタさんを、もう片方は典型的な観光客を描いたユーモア溢れる名作。

 原題の"Father Christmas"は英国でサンタクロースのことを指す。『さむがりやの~』という邦題は間違ってはいないものの、ただ寒いのが苦手なおじさんのことを示しているだけで、寒さに頑張る姿を中心に描いているわけではないのであしからず。原作では、全く別の作品だったものを、上手く纏めたのがこの作品。

 ※今回のはあくまでも、"アニメ版"の感想であって"絵本版"ではありません。
予告編


ストーリー 
 年に一度のクリスマス・イブは、ファーザー・クリスマス(サンタクロース)にとって大忙しの日です。今年もプレゼントを配り終えて家に戻ったファーザーはこう思いました。「どうせみんな、ワシのことを年に一度しか仕事をしないで、うらやましいと思っているんだろう。」だけど、本当は、毎日クリスマスの準備に追われているのでした。
 そんなある年、今年こそはソリをキャンピングカーに改造してバケーションに行こう考え、旅立つのでした。パリ、スコットランド、ラスベガスとそれはそれはウキウキするような旅に出かけたのはよかったのですが、なにせ慣れない旅です。いろいろなトラブルに巻き込まれてしまいます。そして、今年のクリスマス・イブ「やれやれ、またクリスマスか…」と文句を言いながらも、まるで職人のように仕事をこなしていきます。
 なんとか世界中の子どもたちにプレゼントを届け終わり、いつものようにスノーマンたちのクリスマスパーティーの会場へ。ところが、ソリの中に届け忘れてしまったクリスマス・プレゼントが残っていたのです。「大変だ! ! 」と猛スピードで飛んでいくファーザー。はたして、朝までに無事に届けることができるのでしょうか?
(DVDの紹介文から引用)




感想
 違和感なく2作品をまとめあげている部分が良かった。夢のある紳士的な大型のおじさんという日本におけるイメージとはかけ離れたサンタさん。人間味のある姿で、仕事の愚痴を垂らす彼の姿が何とも愛らしい。雲の上にも住まず、ハイテク化もされてない一市民として暮らすサンタは親近感が湧いてくる。

 夢を与える職業に従事する一人の男。こう考えれば愚痴を垂らしてしまうのも仕方がないのだと思う。

 原作の雰囲気はしっかりと反映されているものの、『スノーマン』よりも絵柄が少し丸くなっている。なお、原作が出版された当時の英国では、サンタの化粧室でのシーンが物議を醸し、「聖職者をこんなふうに描くな」と嘆く方がいたらしい。アニメ版にも入浴シーンは存在するが、ここは問題になってのだろうか? 
 また、旅行先で正体を気づかれそうになる度に旅行先を変える。そして、ベガスで羽目をはずしすぎたことで我に返り英国へと戻っていくのだが、トイレどうこうよりもココらへんの場面の方が不味いのでは? やはり宗教ヲタクは....

 個人的なお気に入りのシーンはスノーマンとの宴。原作では全く関係性はないのだが、アニメ化の際、スノーマンの独自に制作された場面でサンタが登場しているため、必然的にこちらでもスノーマンと少年がカメオ出演を果たしたのである。世界観を壊さずに見事に共演を果たしているのが素晴らしい。また、少年側とサンタ側の視点もかなり違っていたのだと実感した。

 原作の良いところがスノーマン同様、上手く受け継がれた良作。但し、サンタに夢中なお子様には少々キツいかも。

 ありきたりなサンタ像に見飽きた方に勧めたい一作。
原作の方は後に別記事で書きます。

  

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