私とカートゥーンと鈴と。: グリムファンダンゴ Grim Fandango

グリムファンダンゴ Grim Fandango

Grim Fandango グリムファンダンゴ
1998(米) 2015(日)※ps版公式ローカライズ
 

 ルーカスアーツ最後のオリジナルにして、今もなお"アドベンチャーゲームの最高傑作"と名高いポイント・クリックゲーム。肉体を失ってもなお冥界で生き続ける死人と、決められた役目を帯びて生きる精霊達が織りなす物語。 なお、題名のGrim Fandangoとは 死神の舞踊(スペイン語圏で発展した踊り全てを指す)という意味。


主な登場人物
【マヌエル・"マニー"・カラベラ】
 本作の主人公。ろくな生き方しかしなかった死人に安物の"片道切符"を売りつける毎日を過ごす。彼が務める旅行代理店【DOD】では冴えない営業マンであるが、実は影の実力者だったりする。
【グロディス】
 ピコピコ動く耳が可愛いオレンジ色の巨大な精霊。彼の精霊としての唯一の使命は機械いじりすること。整備工としてマニーと知り合うが、臨時の運転手として雇われた際に社用車を魔改造したことが災いし、DODからクビを宣告されてしまう。その後、マニーと共に行動することになり....

【メルセデス・"メチェ"・コロマー】
 マニーが情報を先取りした結果巡り会えた、数少ない"聖人"。本来なら永遠の楽園といわれる『第9冥界』への特急券を受け取るはずが、DODの陰謀によって安物の"片道切符"での旅を強いられることに...

【サルバドーレ・リモーネス】
 元DODの社員にして、レジスタンスとしてDODの陰謀を暴露しようと奔走する一人。クビを宣告された直後のマニーを引き抜いたことで、彼と連携を組むが....

【ドミノ・ハーレイ】
 マニーの同僚にして上司。マニーに負けず劣らずの減らず口の持ち主。DODの大ボスに気に入られている有能ビジネスマン。

【ドン・コパル】
 マニーやドミノが所属する部署のボス。云わば中間管理職。仕事は二の次、責任放棄の常習犯。途中大ボスにも見捨てられる、ある意味可哀想なやつ。

【ヘクター・レマンズ】
 黒幕。DODに招き入れた聖人達の特急券を横領し、富裕層にばら撒くゲス野郎。無能な社員は即抹殺する。
予告編
ストーリー
 地獄の沙汰も金次第、魂無き死者の行きつく先は富裕層と聖人が優遇される冥界専門の旅行代理店。そんな煉獄で職務を全うする苦労人のマヌエル・カラベラは、ある日理想的な顧客を手にするが...




感想
 映画を見たような感覚だった。日本語版ならごく少数、英語版なら多くの人が世界観、設定に浸れるだろう。
 日本でもディズニー・ピクサー作品の『リメンバー・ミー』"COCO"などで話題になっているメキシコの伝統文化【死者の日】が題材となっている本作。日本人には中々馴染みのないカラフルで独特なメキシコ要素と、犯罪映画さながらのダークな要素が混じったデザインは必見。
 この世界じゃ、天寿を全うしても、人生が嫌になって自殺しても、悪事を重ねたやつでも最終的には皆同じ地を踏むという設定であり、骸骨達は人間界と変わらない生活を営んでいる。そんな世界観だから、98年当時では最先端、今では不格好なCGキャラ は今見ても魅力的に映る。

 謎解きは理不尽でとてつもなく難しい。しかし、今までのルーカスアーツ作品や90年代の洋ゲーの不条理さを知る方なら、全然問題ない。

 そして、本作の最大の魅力はキャラクター達とウィットに富んだ台詞の数々。
55名に渡る数多くのスペイン語混じりのキャラクターは一人一人しっかりと個性的で、使い捨てかと思いきや思わぬ所で再会することもあり、見ていて飽きない。個人的お気に入りは精霊のグロディス。 また、登場人物は子供を除いて、皆皮肉屋の如く頭が冴えている。皮肉に皮肉を重ねることなんて、このゲームじゃ日常茶飯事。

例)  独自意訳
   男)You know, you have really bad taste in men.
   お前はホントに男選びが酷いな。
      女)No, I have a taste for really "bad" men. There's difference.
   いえ。私は"酷い"男が好きなの。 そこが違いよ。

 駄目な部分は二点。一つはインターフェイスの悪さ。ドラムコントロールは(左右のキーで進行方向を決めて、移動ボタンで前後に移動するもの。)、リマスター版では必須ではなくなったものの、この操作方法を強制されるのはちょっと辛い。また、フォントを考えずに日本語字幕を挿入した結果、文字が潰れていると勘違いする程見づらくなっている。そして、ポイントクリック式で謎解きをするものの、思うように反応しない。

 もう一つはローカライズの粗さ。本作品の魅力は、実在する名作映画の台詞を引用したようなムード溢れる台詞が魅力なのに、日本語版ではその長所を殺してしまっている。商売で付けた日本語字幕がお粗末で魅力がないのはどうかと。

 その証拠にPS版のスタッフロールには日本語版の制作スタッフが明記されていない。関わった方達はやっつけ仕事で翻訳していたのがミエミエ。

Steamにて発売中

 

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