私とカートゥーンと鈴と。: 雪だるまと過ごす至福のひととき。 スノーマン Snowman

雪だるまと過ごす至福のひととき。 スノーマン Snowman

スノーマン Snowman
(英) 1982 95/100
原作 スノーマン 著 レイモンド・ブリックス
監督 ダイアン・ジャクソン、ジミー・T・ムラカミ
ナレーション アンドリュー・サッチ、マシュー・マクファディン
音楽 ハワード・ブレイク
企画 ジョン・コーテス
制作スタジオ TVC London

 原作は『さむがりやのサンタ』、『風が吹くとき』で有名なレイモンドブリックスの同名の絵本。監督は『ピーターラビットと仲間たち』で演出担当として高い評価を受けたダイアン・ジャクソンと、日系アメリカ人のアニメーターとして名高いジミー・T・ムラカミ。

あらすじ

  •  一面の銀世界になった冬のある日、少年は雪だるまを作る。彼は夢中になって雪だるまを気にしていた。その夜、雪だるまに命が宿った。少年は両親を起こさないように、雪だるまと家の中を案内したり、家具やおもちゃを使いながら遊んだ。その後、外へ出かけることにし、オートバイに二人乗りして遊んでいくのだが...
 絵本を忠実に再現しセリフ無しで進めていき、音楽を上手く流して、世界観に寄り浸れるようになっていたのが良かった。スノーマンと触れ合う少年の喜怒哀楽を効果的に表現しており、原作では描ききれなかった部分も見事にカバーしており、終盤に至るまで飽きなかった。また、本編での外側のシーンは常に雪が降っているのだが、雪が映像を邪魔するとったこともなく、それが雰囲気作りに一役買っていたのもプラス。

 前半でのスノーマンに少年の自宅を紹介するシーンも見ていて微笑ましいのだが、後半が特に忘れられない。電動バイクで移動する2人の姿を描きながらも、雪道に転がる小動物達の鮮やかで細かい動きは何ともいえない。作画崩壊もなく原作と同等の画力を再現されている。

 本作の目玉。少年の歌声に乗せて縦横無尽に空を舞うWalking in the air』の場面では、自宅から都市へ、田舎や森を越え、クジラが泳ぐ極寒の海を通過して、スノーマンの故郷(?)へ行くシーンは、切ないのと同時に何故か感動する。なお、その後のスノーマンとサンタが交わす宴のシーンはアニメオリジナルである。なお、ここに登場するサンタは『さむがりやのサンタ』その人である。終盤でも、少年の経験が幻想的な物語では終わらせず、少年にとっては少々残酷な結果になっていたのも素晴らしかった。

 原作の良さを拡張しつつ、映像化による穴埋め要素が逆に功を奏した一作。

  

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