私とカートゥーンと鈴と。: オブロングス The Oblongs

オブロングス The Oblongs

オブロングス The Oblongs...
2001 (米) (TV14) 45/100

 映画や文学・アニメ内に登場する障害者達は、何かとコンプレックスの一種として差別やいじめの対象として扱うことが多い。『聲の形』の硝子や、『サウスパーク』のティミーにジミー、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』のダリル・ローレンツなどといった具合に。そして、必ずといっていいほど、そういった登場人物の不平等さを訴え問題視する物語が展開する。しかし、今回紹介する作品ではそんなことはなく、一般の人が思う浮かぶ気遣いや心配ごとが吹っ飛んでしまうほど衝撃的なキャラクターが数多く登場する。


 それが、このオブロングスである。



 一応、原作はアンダーグラウンド・コミック(まあ、日本で言うところの自費出版とかガロ系の作品と考えればよし。)となっている。 国内外問わず二次創作が活発なキャラクターSusieが登場する”Creepy Susie and 13 other tales”からキャラクターが引用されているものの、アニメ本編の内容自体はオリジナルである。

オープニング

The Oblongs
主な登場人物
ボブ 手足がなく移動の際は常に飛び跳ねている。仕事現場では辛うじてまともに動く顔と首をフル稼働して、瓶入りの殺虫剤の蓋閉めに明け暮れる一家の大黒柱。


ピクルス アル中のヘビースモーカー。元々上流階級出身であったが、ボブと駆け落ちたことで移り住んだ一家の家が原因で、体に異常をきたしてハゲと化した一家の妻。原作よりも性格はまとも。


ビフとチップ シャム双生児の長男次男。くだらないことで喧嘩することは頻繁にあっても結構仲のいい双子。なお右側のチップは同性愛者。


マイロ 注意欠落症候群の三男。目に見えるもの全てに異常に興味を持つ小学生。障害者用の学校を嫌うものの、スクールカーストの底辺にいることに不満はない模様。そして、どんなセラピーも薬も効かないきかん坊。※但し、ロボトミーを除く


ベス 頭部に妙な突起物の生えた末っ子。かわいい。


ラッキー チェーンスモーカーの猫。だいたいピクルスのせい


スコッティ 不眠症の犬。原作とは違い、アニメでは愛される犬として扱われている。




感想
 皮だけなら怪作。中身は凡作といった印象。ゴールデンで流しても良いと思えるほど教訓的・道徳的要素のあるエピソードが数多くあるものの、奇抜な設定に見合った内容でなく、期待するほどの衝撃はない。
 子供に成人映画の解説を読ませて子供を寝かしつけたり、さりげなく際どいことをスルッと話すといった具合に度々笑わせようとするものの、他のシットコムアニメとは一線を画する”何か"】がない。これが最大の問題点。


 原作本では、狂ったキャラクター達の狂った日常を淡々と一枚絵と数単語の文章で綴っている。狂人的な描写をそのまま伸ばして映像化するだけでは、スナッフフィルムのようなゲテモノになってしまう。だからといってシンプソンズやサウスパークのような作風が合う訳でもない。そのため、1話30分のTVアニメとして膨らませにくいのは判る。でも、もうちょっと工夫が欲しい。どう見ても大衆に売れるほどのポピュラリティはないのだから。


 実際、他の大人向けアニメの競争に負け2シーズンで打切られた後、カートゥーンネットワークのアダルトスイムの再放送により、今に至るまでカルト的人気を博しているのを見ると、そういったことを強く感じる。


原作のままの内容で、5分程度の短編集でなら又観たいと感じた一作。

余談
 なお、二次創作でよく見かける不気味なスージー"Creepy Susie"は本編に出てくるものの、出番があまりないです。そのため、熱狂的なスージーファン以外の方は冒険をせずに、原作本のみを読んで楽しむことを勧めます。
また、Susie目当ての方が多いみたいなのでSusie集をどうぞ。



   

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