私とカートゥーンと鈴と。: ビアンカの大冒険 ~ゴールデンイーグルを救え!~ The Rescuers Down Under

ビアンカの大冒険 ~ゴールデンイーグルを救え!~ The Rescuers Down Under

ビアンカの大冒険 ゴールデンイーグルを救え!
The Rescuers Down Under
 1990 (米)90/100 



 2018年にシュガー・ラッシュの続編が公開されます。ディズニーはM・アイズナーの質より"量"の続編商法で一度が創造性が死にかけたものの、ジョン・ラセターに代表されるピクサーの力によって(経済的に)見事復活を遂げました。しかし、ここ最近のディズニーは『Gigantic』の製作中止に、ハリウッドのセクハラ騒動による主要スタッフの休職で状況が怪しいです。そのため、WDFA(ディズニー長編アニメーション部門)で続編が乱発するのが心配でなりません。

 今回は、そんな心配事が存在しなかった頃の続編の感想。

ストーリー
 アボリジニのコロニー、脅威の大自然が広がるオーストラリア。動物と戯れることが日課だった少年・コーディは、ある日、トカゲを飼う密猟者マクリーチ(声・森山周一郎)に誘拐されてしまう。その頃、バーナード(声・山田康雄)がミス・ビアンカ(声・小原乃梨子)にプロポーズしようとしている時に、救助隊として急遽オーストラリアへ行くようにとの命令が下される。そして、前作のオービルの生業を継いだアホウドリ航空のウィルバー(声・玄田哲章)と共にオーストラリアへと向かうのだが....

予告編


感想&解説
何故、劇場未公開にしたのかな?

 VHS発売記念として限定的な公開はしたんだろうけど、どう見ても採算は取れる映画でしょうよ、ブエナビスタさん!あの牛映画とは違うんだから....まあ、北米での興行成績を見たら仕方なかっただろうけどさ...

 題名のツッコミは"前作"を参照。

 まず、ディズニーアニメを語る上で本作品は絶対外せない。なぜなら、初めての"非"セルアニメだからだ。当時、まだ目立った活躍のなかったピクサーとの共同開発で生まれた脅威の新技術"CAPS"(Computer Animation Production System)が、本編の全てのフレームで使用されている。CAPSとは、人間が描いた絵をコンピューター上に映し出し、画面上で着色できるという技術。この技術により、セルアニメアニメでは不可能だった5500万色の同時発色を可能にした。




 また、2Dのアニメーションの中に3Dモデルのキャラクターや物体を挿入することがより容易になった。(ライオンキングのヌーの大群、美女と野獣の舞踊会のシーンで活躍が顕著)そして、アニメーター達の労力の軽減とコストの削減によって、数年に一度だった長編アニメーションの公開の間隔が、ほぼ毎年に変わったのだ。

 さて、本編はというと、冒険活劇として面白い。終盤に残る"ある"疑問点を除けば非の打ち所が無い。

 一応、主人公のバーナードとビアンカが出演しているだけで、前作を観ていない方でも問題なく楽しめる。迷信や縁起を注意深く気にするバーナードの恋物語は、前作よりも控えめ。それでも、その埋め合わせに挟まれるギャグや映像が一級品なので問題なし。

 デフォルメされた動物がひしめき合う中、ゴールデンイーグルが写実的で上手く溶け込んでいたのもプラス。「なんで、人語の意思疎通が出来ないんだよ!」というツッコミも喉の奥へと引っ込むほど、その名の通り美しい。金属の籠に引っかかる羽毛、飛行シーンでなびく翼。どのシーンも動きが繊細。

 悪役の密猟者・マクリーチもメドゥーサには劣るものの、十分魅力的。特にペットのジョアンナとの卵の攻防戦は、喜劇として純粋に面白い。
 
 一つ腑に落ちなかったのは、マクリーチが捕獲した動物たちの行く末。アレだけ多くのキャラクターを出しておきながら、放置するのは不満。尺の都合かと思ったのだが、未公開シーンにもそういったシーンは無かったので、やはり不満。

ミュージカル要素が一切ないディズニーアニメが観たい方にはおすすめ。
 

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