私とカートゥーンと鈴と。: アダルトスイムって何? Adult swim

アダルトスイムって何? Adult swim

アダルトスイムって何? What is Adult swim?

 大人向けカートゥーンがnetflixやHuluを中心に、オンライン配信されていく中、視聴者はそれらの作品群は全て公共の電波で発信されたものであると、ご存じの方はどれだけいるのだろうか?今回は、そういった作品群を配信する番組枠として、未だにケーブルテレビ局の番組として高い人気を持つアダルトスイムについて書こうと思う。


 起源

 8,90年代。米国のアニメ業界が停滞していくなか、レンタルビデオ店で人気を博しているジャンルがあった。それは日本のアニメ。大半の作品は日本で販売されているリスニング教材の英語の方がまだ演技力が高いと思うほど感情移入しづらい演技が殆どであった。それでも、老若男女・対象者を絞った作品の数々は多くのアメリカ人を魅了した。また、本物が観たい一部のマニアックなオタク達は、違法コピー品に有志の英語用字幕(所謂ファンサブ)が挿入された日本語音源のものを楽しんでいた。

↓米国の淀川長治ことロジャー・イーバート氏ジーン・シスケル氏の絶賛レビュー


 90年代後半には、AKIRAや攻殻機動隊などの高品質な作品から子供にも愛されるセーラームーンやドラゴンボール等がアメリカに浸透していったといわれる。それと同時期にアメリカ産の作品でも大衆受けするアニメーションが増加し始めた。カートゥーンネットワークは実験的に、過去の作品を流すテックス・アヴェリーショーや男子好みのアクションアニメ枠Toonami等の番組を創設したところ視聴者の3分の1は成人だったという。

参考文献
http://www.nytimes.com/1997/07/27/movies/after-14-years-one-network-for-children-refocuses-while-another-5-gets-wackier.html

 これらの結果や大衆の需要を受け入れるべく、アメリカ国内の大人向けアニメと、日本のアニメを加工修正を加えずに放映するための時間枠として2001年にアダルトスイムが誕生したのだ。




番組枠・作品の特徴

 極端に規制されたアメリカのレーティングの枠組みから開放されたAnimeの無修正版と、枠限定のオリジナル作品の二作品で構成されている。

 オリジナル作品は一言で言うと、見る麻薬。殆どの作品が、不必要なほど下品で、倫理観皆無で、アナーキー。そして毒々しいのだ。際どさだけなら、以前に解説した大人向けカートゥーンの頂点にいると言っても過言ではない。

 番組枠開始当初はホーム・ムービーズ、アクアティーンハンガーフォース、Space Ghost:Coast to Coastのような、無気力で乱雑な作画と会話劇を軸にし、シュールさを売りしたものが多かった。
 その後、頭のネジが壊れたかのような作品を多数配信しつつ、日本の深夜アニメを厳選した上で、米国最速で放映する時間枠として進化していった。(現在ではCrunchrollやNetflix等ネット配信サービスと張り合えないため、そういったことは少なくなったが。)
↓一例ホーム・ムービーズ


 アダルトスイムのオリジナル作品は、表現の自由の名の元に制作された人間社会の負の部分の塊だと感じる。勿論、作品として芸術の域に達した素晴らしい作品も存在するが、本質は下品で幼稚だ。でも、その下品と幼稚さが最大の魅力であり、大衆を惹きつけている。
   

 無能FOXに打ち切られつつも、依然として高い人気を持つSFアニメ『フューチュラマ』。マイノリティを全面に押し出して、際どいジョークを連発する『ブーンドックス』。著名なものならトコトン茶化すコマ撮りアニメ『ロボットチキン』。BTTFよろしく科学者と孫の起こす騒動を、皮肉とブラックユーモアと名脚本で描いた『リック&モーティ』。カートゥーンバイオレンスを滑らかに描いた『Superjail!』

 規制に厳しいといわれるアメリカだからこそ制作できる作品群。上記の作品は全て14歳未満か17歳未満は閲覧禁止である。日本の作品が過激と言う癖に、それ以上に過激なもの作るアメリカは謎。

 オンライン配信という道が切り開けたいまこそ、本格的な日本進出を果たしてほしいと思う今日此の頃。 今回はこのへんで。

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