私とカートゥーンと鈴と。: 最後のユニコーン The Last Unicorn

最後のユニコーン The Last Unicorn

最後のユニコーン The Last Unicorn
1982 (米) 55/100 


 手塚治虫氏の作品、『ユニコ』。それを読んだ時、ユニコーンが登場する幻想的な映像作品は存在しないのかと疑問に思い、探し着いた作品。混じり気のないの無い想像通りのユニコーンが登場する作品はありそうでなかなか無い。(ユニコはデフォルメ感が強く正直別物) 今回はそんな作品。

あらすじ
 最も美しい"幻獣"ユニコーン。森に暮らすその一角獣は、ある日「ユニコーンは、いなくなった。」と仄めかす狩人達の声を聴く。彼は不安にかられて、、湖畔に映る自分自身を見つめていると、どこからともなく一羽の蝶が現れた。その蝶曰く、【赤い雄牛】という化物に囚われているとのこと。それを聞いた彼は旅に出る決意を固めた。その後、一度幻獣ハーピーを擁する深夜のサーカス団に誘拐されるものの、不死の呪いを受けた魔術師により、脱出に成功するのだが...

本編冒頭


哀しくも、美しい。正統派ファンタジー。

 原作は「最後のユニコーン」。1968年にピーター・S・ビーグルの手で出版された本作は、欧米で指輪物語に迫るほど愛読者を生みだし、高い支持を得ている。本作の特徴は、登場する人や獣がその役割を既に認識しているかのように行動していると思わせていることである。魔法が使えない魔術師はあくまでも脇役として手助けをし、王子は一国の主、そして典型的な勇ましい英雄として行動する。ただ 、メタ的要素をメインに展開しているわけではない。そんな原作の大部分を再編成したのが、本作。

 キャラクターは、アメリカらしい写実性を優先した彫りの深いキャラクターデザインではあるが、動き方は日本のアニメーションのため独自の魅力が存在する。作画担当は、あの宮﨑駿が在籍していたスタジオジブリの前身・トップクラフト。一部では、風と谷のナウシカおける演出面はここから発想を得たのではと噂されているらしい。リミテッドの要領でアニメキャラが動き、幻想的な演出がなされている。




 ストーリーとしては上手く纏まっているものの、原作に思い入れがない方には微妙かも。原作でのユーモアや細部にまで洒落た台詞が消えてしまっているのはマイナス。(映像としては忠実だが)ただ、G指定の子供向けアニメとして売るには仕方ないのかもしれない。(米国アニメの長編は70-95分が一般的で100分超はまず無い。)

 小説での笑い所も、視覚的に子供でも理解できる範疇に抑えられたため、原作のユーモアが削られた別物と考えるのが良いかも。映像面の素晴らしさを語ろうと思ったら、論文レベルの考察ページを発見したので演出どうこうの解説はこちらをどうぞ

 物語が勧善懲悪の域に属してしまった、少々残念な映像化作品。きれいな映像が内容までも揺り動かすレベルだったらまた違ったのかもなあ....

 

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