私とカートゥーンと鈴と。: ペイネ 愛の世界旅行 Peynet

ペイネ 愛の世界旅行 Peynet

ペイネ 愛の世界旅行
Il Giro Del Mondo Degli Innamorati Di Peynet
1974 (伊) 46/100 


いつの時代でも、戦争は起こるもの。そして、愛や平和を問うものも常に存在するもの。70年代に製作された本作品を観ると、それを強く感じる。
 今回は、そんな"愛"に満ちた2人の物語の紹介と感想。

ストーリー
 バレンティノとバレンティナの2人が天国に入るとこから物語が始まる。大天使から世界中あらゆるところに自由自在に行けるラブ・パスポートを貰い、心の底から安息できる愛の世界を求めに世界中を旅する。時には時空をも超えたりもするが、戦争、暴力、貧困、喧騒など2人が望む世界と正反対の悪が蔓延ったりする…。果たして2人は愛に溢れた世界を見つけ出すことができるのか…? (wikiから引用)

本編一部
 

 時代はまだまだ、ペイネには追いつかない。
 雰囲気や音楽は素晴らしいけど、途中途中が支離滅裂すぎ。

 原作はレイモン・ペイネペイネの恋人たち』。イタリアで製作された劇場用長編アニメーション映画。映画化の際、原作の主要人物をバレンチノとバレンチナという名を付けている。監督はチェザーレ・ペルフェット、主題歌はエンニオ・モリコーネ

 

 オープニングは実写の生々しい戦場の風景。ベトナム戦争や中東戦争を連想するハイライトが目まぐるしく移り変わる。そして、主人公達は逃げ惑うように左から右へと駆けていく。愛や平和を訴えるべく製作されたことを知ると、ここのシーンがとても印象的だ。

 バレンチノとバレンチナの一組のカップルが、天使と悪魔が門番を勤める天国への扉に赴くところから始まる。 世界中を旅行できる【ラブ・パスポート】を手に入れた二人は、世界中を駆け巡る。作品内の色気や皮肉、ブラックジョークも幻想的で可愛らしいペイネ氏の絵柄で包み込んでいる。訪問国を解りやすくするために、当時の有名人やステレオタイプがぞろぞろ出てくるのも作品の魅力の一つ。

 ヨルダン、スペイン、イタリア、イギリス、フランス、日本等.... 時空や空間を自在に飛びまわる、【愛の世界旅行】。アニメーションだからこそできる魅惑的な世界が観るものを飽きさせない。ただ、ステレオタイプ的な描写は問題あり。日本人が中国人っぽいのは当たり前。ネイティブアメリカンが"米国に忠誠を誓う"と言わんばかりの星条旗への敬礼や、綿花栽培に駆り出される黒人等... これを"差別"と捉えるか"皮肉"と捉えるかは人によるが、愛や平和を訴えるにしては白人至上主義がかなり目立つ。製作背景を考えたら尚更。欧米欧州の人間だったら、共感や感動を覚えたんだろうけどね。
 また、イタリアの映画だけあって恋愛描写は凄い。イチャイチャの回数や度合いがとてつもない。ただ、女性のパンチラを愛と絡めるのはどうかと。純粋な愛を描いているのに、思いっ切り不純な行為を混ぜてどうすんの。

 原作者にレジスタンスの参加経験があるとは思えないほど、上っ面なメッセージが目立った本作品。モリコーネの音楽目的でならお勧めできる作品。

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