私とカートゥーンと鈴と。: メガマインド Megamind

メガマインド Megamind

メガマインド Megamind
2010 (米) (PG) 72/100 

 ドリームワークスは創設者の私念で設立した企業なだけあって、大半の作品はディズニーやピクサーの作品と比較されがちだ。『バグズ・ライフ』なら『アンツ』、『ファインディング・ニモ』なら『シャーク・テイル』、『カーズ』なら『ターボ』といった具合に。
 今回の作品はピクサーのヒーローアニメと比較されがちだった作品。

あらすじ

 メトロシティの大悪党・メガマインドと正義のヒーロー・メトロマンとの戦いは、いつものように正義は勝って終わる....はずだった。思わぬ弱点を発見し、メトロマンを倒したメガマインドは、ついに街を支配したのだ。しかし、正義を挫くことに人生のすべてを捧げた彼にとって、それは退屈なことでしかなかった。その状況を打開するために、彼は新たなヒーローを製造するのだが....

本編一部


ヴィランの裏側をご覧あれ。

 ディズニー作品では踏み込めない(とされていた)皮肉やパロディ、芸能人起用によるコメディ色の強いキャスティングを用いてきたドリームワークス。そんな会社の得意技で製作した本作は、興行的にも公開時期も災難まみれだった。

 一つは、トイストーリーと真っ向勝負した傑作『ヒックとドラゴン』とドリワ最大のフランチャイズであるシリーズ4作目『シュレックフォーエバー』の板挟みで、凡作と認識されたこと。二つ目はキャラクター。デザインは問題ないが名前がまずかったのだ。主人公のメガマインドの相棒であるキャラクターの名前は"ミニオン"。そう、『怪盗グルー』シリーズの公開後だったために、インパクトが薄れてしまったのだ。なお、日本では子分魚という名前に変更。

 そして更に、日本ではドリームワークスの最新2作『ボスベイビー』『キャプテンアンダーパンツ』を除いて唯一のディスク無の作品となっているのだ。そのため、国内で本作品を視聴する際は、輸入盤を購入するか、アマゾンやネットフリックス等の配信サービスを利用しなければいけないのだ。劇場未公開作品でもディスクスルーになっている作品を考えると、この状況が不思議でしょうがない。





 デッドプールやキックアス等"異色"のヒーロー物が好まれるこの御時世に、変化球っぽい直球ストレートの内容の本作。"正義と悪。対比する関係が崩れたことでどうなるのか"を上手く膨らませているのが、最大の見所。

 山寺宏一氏演じるメガマインドは生まれた頃から悪として生きるものの、あくまでも運命がそうさせたのだと自己解釈しただけで、完全悪になれない人間臭さを持つ主人公。そんな彼はヒーローを退治することに成功するものの、月日が経つと自信の存在理由がなくなっていたことに不快感を覚えていく。

 アメコミヒーローのテーマを本筋では真摯に向き合って描ききっているのにもかかわらず、アメコミの内容を揶揄したジョークやパロディをシュレックやマダガスカル等のドリームワークス流にかましているのがなかなかいい。また、メガマインドの秘密兵器は幾何学的ながらも子供心をくすぐる機能が盛り沢山で、主人公の相棒の子分魚との掛け合いとともに楽しく堪能できた。

 気になったのは、メガマインドが創り出したヒーローであるハルの存在。力に目覚めて暴走する荒くれ者に近い存在で、それ以外の個性が弱かったのが惜しい。また、吹替声優さんの影響が強すぎて、終始ドラえもんのジャイアンにしか見えなかったのがきつかった。

 キャラデザに関しては普通。所謂ドリームワークス特有の顔。芸能人の特徴を反映させる分、演技に個性が生まれるのはいい。しかし、リアルさを追求する余り生理的嫌悪感が強いのが悩みどころ。

オンライン配信でのみ視聴可能。っていうか、DVD化しないのはなぜ...?

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