私とカートゥーンと鈴と。: TICK ティック アニメ版

TICK ティック アニメ版

The TICK ティック
1994-1997 (米) 79/100 脳筋おバカのダニ男が世界を守る。
オープニング


 原作はベン・エドランド氏が学生時代に描いた同名のコミック。売り込んだ出版社が、90年代前半に社会現象を巻き起こしていた作品『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』に対抗しうる漫画を探しており、その流れに乗る形でアニメ化されたのが本作品。


 主人公のティックは己の正義にただひたすらに突き進み、青色の全身タイツを身に纏う男だ。どんな衝撃にも耐える不死身の男だが、大衆の思考とはかなりズレており馬鹿っぽい。また、彼の行動や言動を抑えようにも、彼が持つ驚異的な怪力の前では釈迦に説法だ。そんな香車の如く突き進むダニ男をうまい具合に扱うのが、少々ビビリな相棒で白い服を纏うアーサー。

 そんな2人がどこか寂れたアパートの一室から飛び出して、狂った料理人や巨大な人間恐竜に脳みそ剥き出しの子供など、よくわからない滅茶苦茶な怪物達を成敗するのが本作の主な内容。

 本作の特徴は、とにかく陽気なこと。勧善懲悪だからといって賢くみせることもなければ、心の闇を視聴者に押し付けるような暗い内容でもない。何も考えずに観ても十分楽しめる。番組の構成としては、60年代のバットマンの実写ドラマに近い。日本のものに例えるなら、アンパンマンに相棒付けて究極に馬鹿っぽく仕上げた感じ。


 
DCやマーベル作品のキャラクターを連想させる脇役や敵キャラが登場する。例えば、女性ヒーローのワンダーウーマンもどきの"American Maid"や、"蝙蝠男"こと"Fledermaus"など様々。また、声優も兼ねた俳優達は一通り出演している。マーク・ハミルダン・カステラネタ、モーリス・ラマーシュなど。

 アメコミの定番を熟知する方なら間違いなく楽しめるTVアニメ。しかし、どうにもオタク色が強いというか、何というか本編は余りにもアホ過ぎる。勿論それが本作の見所なのだが、万人受けはまずしないだろう。

 話が進む毎に、主人公達の体を張ったギャグや台詞よりも、漫画や映画好きが思わずニヤけてしまう風刺的な側面が増えていった。この方針は批評家や一部の大人には好評だった。しかし、その比重が傾いたこととメインの放映が土曜の朝(日本における日曜の朝)であったため、それが致命傷となり3シーズンで終了となった。

 本作は2度実写化されており、その内の一方はアマゾンビデオで配信中。ただ、TVアニメの方と比較すると、かなり重い内容なので注意。

余談
 オリジナルコンテンツを惜しみもなく配信するストリーミングの三大企業。"Amazon"アマゾン、"Netflix"ネットフリックス、"Hulu"フールー。固定客を増やすために、魅力的な娯楽作品を次々と製作するのは素晴らしいことだが、如何せんそれに見合う宣伝が全く足りない。このTICKのTVドラマのように、人知れず消えていくことだけは勘弁して欲しい。

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