私とカートゥーンと鈴と。: スポーン・ジ・アニメイテッドシリーズ SPAWN

スポーン・ジ・アニメイテッドシリーズ SPAWN

スポーン・ジ・アニメイテッドシリーズ
Todd McFarlane's Spawn 1994-1997 (米) (TV-MA)
"大人向け"という鎖に囚われた惜しい作品。 55/100
 90年代後半のフィギュアブームの波に乗ることもなく、マイケル・J・ホワイト主演の実写映画もリアルタイムで鑑賞しなかった自分にとって、"スポーン"はどこか遠い存在だった。原作を読もうと試みても翻訳本は打ち止めで、実写映画も残念な出来だという評判を頻繁に聞いていたため、バカでかいマントを着用した"地獄の申し子"の風貌に惹かれても、作品そのものには関心が持てなかった。

 アメコミ自体は全く興味がないわけでなく数冊所有している。しかし、話題性や原作の確認目的で購入しているものが多く、シリーズ全体に陶酔されたことはなかった。(実際、MAXXもMTVで放映されたアニメのDVDBOXは所有しているものの、原作本は映像化された話が掲載されたものしか手元にはない。)

 ところが、最近プライムビデオで配信が開始したので、手軽に観れるようになった。今回はそんな作品の紹介。(原作未読・映画鑑賞済)

ストーリー
 ベトナム戦争に従軍していた黒人青年アル・シモンズ、彼は親友と信じていた男に裏切られてその命を散らしてしまう。だが魔界へと送り込まれた彼は愛する女性ワンダとの再会を願い、この世界を支配する魔王と契約。魔界の軍団を統制する指揮官スポーンとして第二の命を得た。現世へ戻ってワンダを探し当てたアルだが、彼女はすでに別の相手と結婚。この現実を前に、異能の力を抱くアル=スポーンが選んだ道は……。(alicinemaから引用)

 本編は原作者による視聴者への問いかけから始める。芝居がかった独特な言い回しで語りかけてくるのはいいが、個人的にはただ邪魔に感じる。原作未見の方にも楽しんでもらうための配慮なのだろうが、変に阿呆臭い印象が強かった。

 しかし、本編は噂通りの質の高さだった。

 信じるモノに裏切られ、愛する妻・ワンダのために地上に舞い戻ったスポーンの悲しい生き様。天界と魔界の戦争に巻き込まれ、彼の監視役のクラウンに邪魔されても、アル・シモンズはひたすらに愛を求める。そして、生前の記憶に引きづられながらも、浮浪者同然の侘しい暮らしを強いられる。一時代を築いた"ダークヒーロー"ということもあり、画面から滲み出る彼の姿は、アメコミ映画が身近になった今でも斬新に映る。



 アニメ化の際、出版社や映像スタジオに改変されることを嫌がった彼は、原作でのエログロ描写は極力そのままの状態にしたという。そのためか、拳銃や血に暴力、生乳が映るだけでなく、その動作を印象的に見せることが多い。アニメにおける規制が緩い日本でも、確かに本作はゴールデンタイムでの放映はキツいと思う。


実写映画でも気合の入った演技が印象に残るヴィラン、ヴァイオレイターことクラウン。アニメ版でもその衝撃と下品さは健在。宗教的禁忌を全て破ったと豪語しそうな、チビ・デブ・ハゲの三拍子ピエロ。常にシリアスな本編で活躍する、作中随一のコミックリリーフ的存在。本筋に飽きそうになったら、彼に目を向けると良いかも。




 

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