私とカートゥーンと鈴と。: ゴッグズ GOGS

ゴッグズ GOGS

Gogs ゴッグズ
(英) 1994-1997 60/100 


 『アーリーマン』『クルードさんちのはじめての冒険』で腑に落ちなかったことがある。それは、野性的本能が冴え渡る原始人なのに、スッキリした容姿だったり、原始人そのものよりも背景美術に注力しているために、昔からの定番であるゴツい容姿が堪能できなかったのだ。最近の研究では、一般的な認識よりも知的だったのかもしれないが、原始人のアニメと聞けば『はじめ人間ギャートルズ』『原始家族フリントストーン』にある無骨さを欲したくなるもの。

 そんな鬱憤を晴らしてくれる最高にゴツいアニメーションこそが、今回紹介するゴッグズ"GOGS"である。

本編一話 


粘土と原始人のゴツさがドッキング
 クレイアニメと聞けば、またいつものようにアードマン作品だと思われてしまうのだが、本作を手掛けたのはウェールズのテレビ局でアードマンとは一切関係ない。造形が滑らかで、可愛らしい『ウォレスとグルミット』『ジャム・ザ・ハウスネイル』等のクレイアニメとは真逆の道をゆく傍若無人のアニメーション。

 クレイアニメは基本的にキャラクターのモデルを固定するのが大変難しく、人形アニメとは違い造形が急に崩れることもあるので、粗が目立ちやすい。それ故に著名な自主制作のクレイアニメの大半は、丸みを帯びたシンプルな造形なことが多い。ところが、『ゴッグズ』の動きは意図的に不格好に見せている。そして、それに相応しい低俗な行動と並外れた肉体的パワーで観客を圧倒させるのだ。

  汚くて、野蛮で、間抜けで、ブスだけど、どこか憎めない大馬鹿一家。彼らの会話は擬音語とボディランゲージのみで人後が交わされることはない。大抵のクレイアニメは粘土の形跡いよって映像の質を下げてしまう事が多い。しかし、本作では逆にその粗悪さが原始人の荒々しさを醸し出す最高のエッセンスとなっている。

 体型がアンバランスな恐竜と戦ったり、雑食性のオオカミに慌てふためいたり、ウィリアムテルの真似して矢が脳に貫通したり... 原始人一家を取り巻く大騒動はまさに波乱万丈。

 やりたい放題の原始人を垣間見れるコメディアニメ。




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