私とカートゥーンと鈴と。: パラダイス警察 Paradise PD

パラダイス警察 Paradise PD

パラダイス警察 Paradise PD
2018 (米) 25/100

紹介動画(英語)





こんなポリ公集まれば、犯罪者だってドン引きだ。

 下ネタや安易なグロ描写で埋め尽くされた番組が淘汰されるこの時代に、これはどうなのか。一つ一つのネタを掬い上げれば、笑える部分もあったが、それなら脚本家のネタ帳を読ませてくれと言いたくなる。私自身はロトスコープの引用や写実的なものでなければ、グロには耐えきれる自信はある。ただ、なんだろうか。このアニメ。酷く不快なだけで、それに上乗せされるものがない。

 例えば、『リック・アンド・モーティ』でも鑑賞に耐えきれなくなるほど酷い場面(シーズン1 第6話の終盤)があった。ただその場面では、主人公の状況説明とその場面で起きた驚愕の事実を受け入れていくうちに、その場面が意味あるものだと納得できる。また、初期の『サウスパーク』でも過激と散々叩かれ続けていても、大人向けカートゥーンの黎明期であったことから、オブラートに包まれない残虐描写も許されていた。また、ケニーが毎回死ぬのも番組に定着させていたこともあり、見ていて純粋に楽しかった。

 ところが『パラダイス警察』の場合、コミック調のキャラクターにリアルな暴力表現があるだけで終わっている。『ハッピー・ツリー・フレンズ』のように暴力・残虐表現そのものをウリにしているなら問題ないが、これは論外。前にも説明したが、『シンプソンズ』や『ファミリーガイ』のような大人向けカートゥーンは一度でも見ると、差別化が大変困難となる。 大人向けにしてはかなり安直で既視感が強い本作を見ていると、やたらと異世界やハーレム、日常系で固めた深夜アニメを鑑賞してしまった気持ちを思い出す。

 ただ、ネタ自体は最高に下品で笑えた。

 第一話冒頭の導入部分の主人公が警官になるまでの経緯や、麻薬取締犬の大乱交パーティ、サムスン製の携帯電話の扱いなど、他のシットコムアニメに負けず劣らずの悲惨(褒め言葉)なジョークはあった。また、事件現場だけでなく、警察署内でも会話劇で盛り上げようと試みているのは、良かったと思う。ただ、ネタ自体は新鮮味があるものの、そういった類のネタで攻めているだけなのが残念だった。

 ポスター絵や予告編の映像のように、犯罪者以上に街を破壊し平和を脅かす反面教師的な部分をより広げていれば、また違ったのかも。

 ネットフリックスの外国産オリジナルアニメ(『ボージャック・ホースマン』、『FはファミリーのF』、『ビッグマウス』、『魔法が解けて』、『ネオ・ヨキオ』)のなかでは現状、最も平凡な一作。願わくば、第二期で"グロエロ"に頼らない変化球を投げて欲しい。

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