私とカートゥーンと鈴と。: 駄目人間の一流スパイ、アーチャー。 Archer

駄目人間の一流スパイ、アーチャー。 Archer

アーチャー Archer
2009- (米) (TV-MA) 88/100 
18歳未満はブラウザバック推奨。
製作総指揮 アダム・リード、マット・トンプソン、ケーシー・ウィリス、
企画 ジェフ・ファストナー、ニール・ホールマン、チャド・ハード、エリック・シムズ、ブライアン・フォードニー
作曲 JG・サールウェル
シーズン9継続中 全101話


 FOXグループが提供してきた奇妙なカートゥーンはシットコムの殿堂入りを果たした強者共が勢揃いしている。しかし、人気作品の題材や表現形態は似たり寄ったりで、結果的には家族をメインテーマに添えたアニメ(『ザ・シンプソンズ』、『キング・オブ・ザ・ヒル』、『ボブズ・バーガーズ』(日本"完全"未進出)、『ファミリーガイ』)だけだった。それ以外は無理矢理打ち切り(『フューチュラマ』等)を決めたり、ただ単純に人気が凋落する(『The PJs』等)ものが殆どだった。今回紹介する番組は、ネットフリックス日本進出黎明期から根気強く配信された奇妙なアニメーションである。

 大人をメインターゲットに添えた2000年代以降の傑作カートゥーンは、徐々に複雑化していった。変化球を狙えば狙うほど暗中模索となって、長期にわたる放映歴を持つアニメが徐々に打ち切りとなっていった。そんな中でFXネットワークが製作したのが『アーチャー/Archer』である。

※『Fate/』のアーチャーとは一切関係ありません。

オープニング


 本作は会話劇と安物臭が立ち込めるFLASHアニメーションで構成されている。シーズン9まで製作された今となっては初期のぎこちなさに不快感を覚えるものの、基本的には屑の発想から産まれた会話だからか、すぐに慣れる。乱雑で下品でアナーキーな仕草。底辺を這いつくばるスパイ会社の無責任過ぎる従業員たち。一癖も二癖もある捻くれすぎた名脚本。

 "スパイ映画のいろは"をふんだんに盛り込んだアニメーションだ。

 大人向けカートゥーンで定番化する何を"過激"とするかは、現代的になるにつれ進化していく。主人公のスターリン・アーチャーを演じるのはH.ジョン・ベンジャミン。彼の駄目人間っぷりがひしひしと伝わるこの怠惰な声色には聞き覚えがあった。検索したらすぐに納得。この方は『ドクターカッツ』で22歳の無職童貞のベン『ボブズバーガーズ』の主人公・ボブ、『ホーム・ムービーズ』マグワイヤー・コーチを演じた根っからの駄目人間役を得意とする天下一品の俳優だったのだ。

 007やジャッキーチェンが束になっても敵わないほどの悪運と、ウォッカを無造作に飲む不屈の胃袋と、ロシア系の悪い癖が滲み出たロシアンスパイの恥晒しを象徴する彼の姿は、"悪い意味"で一見の価値がある。

Netflix/ネットフリックスで絶賛配信中

余談
 キングスマン・ゴールデンサークルの日本公開時には公式アカウントでも、アーチャーとコラボした最高のアニメーションを提供してくれていた。しかし、『Fateシリーズ』と勘違いする方が多く、個人的には非常に嫌気がさしてしまった...

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